小さないのち 代表 坂下 裕子
1.発表の概要
ちょうど国際医療福祉大学大学院で、「患者の声を医療に生かす」という連続講座が開催された時期であったため、筆者が出演した「原点としてのピアサポート(第3回)」と「医療者教育と患者団体(第5回)」での発表を再現しながら、当日使用したパワーポイントを用いて行いました。前者の要旨は、SHGの活動内容、活動理念、存在の意義などについて、また、後者の要旨は、SHGが保有する情報の特質や価値、体験的な知識の有益性、当会が医学部で行った過去の講演内容についてでした。
2.要点および留意点
(1).「いのち」の視点で−当会は、インフルエンザ脳症という“患児”が存在しない疾患(急性期が短く転帰は死亡や重度障害児)の保護者を対象としてきた体質上、そこを特性として、深刻な事態における対応のありかたを重点的に押さえる。
(2).統計や事例を活用する−会員調査から得られた客観的な数字で示す情報と、ストーリー性のある情緒的な事例の両方を織り込み、保護者ならではの情報提供に努める。
例)小児の遺族にとってカルテ開示は遺品の提供を意味するが、診療記録を遺品と感じている保護者がどれくらいの割合でいるか等。
(3).こころに届けるー配慮をhow−toで捉えず、心を柔軟に動かして対応につなげてもらえるよう、端的かつ結論的な発言は控える。また、体験談を伝える上で、不備や不満による指摘よりも「うれしかった」エピソードのほうを優先する。
3.感想として
医学教育にSHGが参加するためには勉強会の充実が必要であることを改めて感じました。こちらが話したいことだけでなく、学生が聴きたいと思っていることを話し、幅広い内容で系統だった話ができるようになるためには、多くのメンバーで検討する機会が不可欠です。個々の取り組みも大事ですが、SHG間の交流や情報交換を活発に行うことが当面の課題であろうと考えます。