日本ハンチントン病ネットワーク 代表 中井伴子
過去に関西部会でジャンル分けしたテーマに則して、まとめたものを発表しました。当てはまるのは、下記の3点です。
●ピア・サポートの価値
●出生前診断(慢性疾患・遺伝性疾患も含む)
●小児疾患・慢性難病疾患(就学、就労、発達段階、在宅ケア、小児〜大人になる過程も含む)
ハンチントン病とは
ハンチントン病は常染色体優生遺伝の神経変性疾患で、遺伝病の代表とも呼ばれ、特定疾患として認定されています。国内の患者数は100万人に5〜6人未満という稀な病気で、その症状の特徴は、不随意運動と性格変化などの精神症状です。症状が進むと、動作が緩慢になり、酩酊状態と誤解されることがあり、精神症状が激しく出ると暴言・暴力をふるうことがあり、感情をコントロールすることが困難になるケースもあります。相当の介護力を、長期に渡って必要としますが、受け入れてくれる病院や施設は少なく、患者や家族のQOLを高く維持することが最大の課題です。
また、この病気は働き盛りの年代に発症するため、就労が困難になり、家族には経済的な負担もかかります。
遺伝病と生きる家族の葛藤
今回の講演で、私が特に訴えたかった点は、遺伝の問題と家庭崩壊をも招きかねない精神症状の問題についてです。
今のところ、この病気は治療も予防もできない状況にあります。それが次世代に遺伝するかも知れないということを、子どもにいつ、どのように伝えればいいのか、とても難しい問題です。また、ハンチントン病は発症前診断で、自分が将来発症するかどうかを知ることができます。中途半端に医学が進んでしまい、倫理的問題を孕む“知る権利”と“知らないでいる権利”の選択肢ができてしまいました。将来的には、保険の加入問題も出てくるかも知れません。
講演の評価
各患者会の代表者という、自分と同じ立場にいる方々を前にして講演するのは、たいへん緊張しましたが、どんなアドバイスが聞けるのか、どんな所に共感してもらえるのか、と考えるとワクワクする体験でもありました。
説明不足でわかりにくかった点、強調した方が良い箇所、その他、具体的に、的確に助言して頂けたので、とても勉強になりましたし、実際の会の活動に役立てる、良い機会をいただけたことを感謝しております。
この試みだけに限らず、関西VHOでの活動や横のつながりは、SHGを運営して行く上で、得難い貴重なつながりとなっています。
今後も積極的に関わらせていただきたいと思っています。